税理士開業パーフェクトガイド2016

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税理士が開業税理士として登録し、営業を開始するまでには、様々な意思決定をしなければなりません。初めてのことの連続で判断に迷われる方も多いでしょう。そこで、私が開業した時の体験をもとに「税理士の開業パーフェクトガイド」をここに記したいと思います。

1.税理士が開業前に考えなければならない4つのこと

税理士が開業する前段階で考えなければいけないことはいろいろとありますが、多くの方が悩まれるであろう「開業資金」「融資」「オフィス」「集客」の4つの事柄について解説していきたいと思います。

1-1.開業資金は100万円あれば必要十分

「事務所」「税理士会」「備品」「会計ソフト」「営業ツール」これらを合わせて、ざっくりと100万円。これだけの資金があれば十分足ります。月のランニングコストも10万円あれば十分です。ほんとに?と思われるかたもいるかもしれませんが、それでは、内訳について順番に解説していきます。

・事務所に関わる費用:約20万円/初期・約5万円/月

まず、自宅開業の場合はとくに追加の費用はかからないですね。むしろ、自宅家賃を一部経費にすることができるので、逆に負担が減ることになります。

次に、オフィスを賃貸する場合。レンタルオフィスを想定しますと、開業場所の立地にもよりますが月5万円も出せば立派な個室が借りられます。初期費用や敷金についても、20万円程度もあれば十分でしょう。

レンタルオフィスではなく、いきなり事務所を借りて内装工事をして、となると、広さや立地によってまったく費用は変わってきますが、数百万円単位で費用がかかってきますので、詳細な解説はここでは省略します。

そもそも、自宅開業が良いのかレンタルオフィスがよいのか、そのあたりのお話は、先の「1-3.オフィスはどうする?自宅?レンタルオフィス?」で解説しています。

・税理士会会費に関わる費用:約20万円/初期・約10万円/年

今まで勤務税理士で税理士会費を勤務先の事務所に払ってもらっていた場合には今後は自分で払っていく必要があります。すでに登録済みの方は、登録に関わる費用はいりませんが、開業にあたり初めて税理士登録する方については登録に関わる費用もかかります。

所属する税理士会にもよって異なりますが、登録費用は約20万円、年会費は約10万円ほどとなります。
なお、登録会費や年会費について、詳しくは、「税理士が仕事をする上で必要な税理士会の登録費用と年会費」を参照ください。

・PCや複合機など備品に関わる費用:約15万円/初期

税理士業を営むにあたって、あまり特殊な備品は必要ありません。一番費用がかかるものとしてはパソコンぐらいでしょう。パソコンも10万円も出せば業務に十分耐えうるものが手に入ります。またコピーやプリンターについては、レンタルオフィスの場合は共有のものを使えますし、自宅開業の場合も最初は立派な大型の複合機を購入しなくとも、インクジェットの複合機であれば2万円も出せば良いものが購入でき、プリンター、コピー、FAXの機能も十分に業務に耐えられます。おすすめのインクジェット複合機のリンクをご紹介しておきます。

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また、パソコンや複合機以外の細々とした他の備品は「アスクル」と「エッサム」、この2つの会社でほぼすべてそろうでしょう。

・税務会計ソフト:約5万円/初期・約1万円/月

特にこだわりがなければ、会計ソフトは「やよい会計」、税務ソフトは「NTTデータの達人シリーズ」をお勧めします。ユーザー数が多く、費用面でも他のソフトに比べると安くなっています。やよい会計は買取で約5万円、達人シリーズは、料金表の通りですが、例えば、ソフト6本の契約のセット割引のようなものもあり、およそ月1万円程度の費用となります。

・ホームページ、パンフレットや名刺等の制作費用:約30万円/初期

開業時には、営業ツールとして最低限、「ホームページ」「パンフレット」「名刺」の3点セットは用意すべきでしょう。どこまでこだわるかにもよって費用は大きく変わってきますが、お金をかけて立派なものをつくったからといって集客ができるかというとそこまで相関関係はないため、開業時には必要最低限のものでよいと思います。目安としては、「ホームページ:20万円」「パンフレット:5万円」「名刺:2万円」といったところで合わせても約30万円程度でしょう。

なお、税理士が開業時につくるホームページについては、「税理士がネット集客で成功するための4つの手順」の中で解説していますので見てみてください。

1-2.融資は受けられる??

まず、「税理士が開業する時に融資は受けらえる??」を考える前に「融資を受ける必要がある??」ということを考えてみてください。前述の通り、税理士業は100万円もあれば十分に開業できます。100万円であれば、勤務時代に貯金で貯めてなんとかなるお金ではないでしょうか。

ということで、税理士が開業するときは、融資を受けず自己資金で開業されることをお勧めしますが、とはいってもなんらかの事情で融資を受けたいという方もいると思いますので少し融資についてお話しします。
結論から言うと受けられないことはないでしょう。「顧問先がすでにこれだけいて、今後の売上の見込みはこういう感じです。そして、このオフィスを借りるための敷金や内装費用でこれだけかかります」という説明ができれば、1,000万円程度であれば融資を受けられると思います。

1-3.オフィスはどうする?自宅?レンタルオフィス?

まず、税理士開業時にはレンタルオフィスでの開業をお勧めします。理由として、「立地のよさ」「初期費用の安さ」「充実した設備」などが挙げられます。自宅付近を商圏として、訪問での対応が多いというような場合には自宅開業も良いと思いますが、それ以外の方はやはり自宅以外の場所でオフィスを借りる方が信用力も高まります。

開業時のオフィスについては、税理士事務所開業にオススメなレンタルオフィスで、詳しく記載しています。

1-4.営業や集客はどうする?HP?交流会?税理士会?

税理士が開業する時に、多くの方が不安になるのが営業・集客面だと思います。
勤務税理士時代には、ほとんどの方が新規開拓の営業経験はないと思います。比較的小さめの事務所で所長の営業を身近で見ていた人は良い環境だと思いますが、それでも見るのと自分でやるのとでは随分違います。

開業したばかりの税理士がどのようにして集客するのかについて、様々な手法を具体的に体験談を交えて解説しているのが、まさにこのブログです。
以下のような記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。

税理士がネット集客で成功するための4つの手順
税理士が自社開催の相続セミナーに20名以上を集客する4つの方法
税理士の仕事がもらえる異業種交流会の参加テクニック
会計事務所が折り込みチラシで相続案件を獲得できるか!?
会計事務所がタウンページへの広告出稿で集客できる!?

2.税理士開業後のありがちな失敗シナリオ

税理士を開業した後のありがちな失敗シナリオをいつくかご紹介したいと思います。
こうならないように、甘い計画ではなくしっかりと堅実な計画を立ててから開業されることを強くお勧めします。

(失敗事例1)綺麗なHPを作って、広告費に月数万円かければそこそこ集客できると思ってたが…

綺麗なHPを作って、サービス内容を掲載して、ブログを書いて、月数万円つかってリスティング広告に予算使って広告宣伝すれば、そこそこ問い合わせがあるのでは!?というのは甘い考えです。

今の時代、ネット上で税理士業務を集客することは、簡単ではありません。中途半端なWEB知識で、中途半端な予算で、中途半端に宣伝活動をしても、ほどほどに問い合わせがくることもなく、問い合わせは皆無に近い状態となることは目に見えています。

そうは言っても、比較的低予算でチャレンジできるので、ネット集客はぜひチャレンジしてみてください。ただ、事業計画にネットでの集客の売上見込みを組み込むといったことはしない方が賢明です。

(失敗事例2)集客は税理士紹介会社にお願いしようと思っていたが…

ちなみに、顧問先を1件紹介して持った場合の紹介手数料の相場は、年間顧問料の5割〜6割です…。
普通に考えて、厳しいと思います。紹介手数料が発生しない獲得方法がいっぱいある上で、仕事の1割か2割は紹介会社からの紹介でまかなっているといったケースではまだよいかもしれませんが、開業当初、集客をすべて紹介会社に任せるというのは、ちょっと現実的ではないかもしれません。

(失敗事例3)資格とそこそこのコミュニケーション能力があればなんとかなると思っていたが…

そんなに甘くはありません。やはり独立開業して一番大変なのは、「集客」です。いかにしてクライアントを確保するかです。よっぽど人並み外れた能力や知名度があなたにあれば話は別ですが、通常の方が独立開業する場合には、「集客」をどうやってするかを徹底的に考え尽くす必要があります。

いい感じに話せるコミュニケーション能力があっても、それは、「初回の面談」ができてはじめていきてくるものです。どうやって、「初回面談」を確保しますか?そこを徹底的にプランニングしましょう。
それができなければ、独立開業はすべきではないと思います。

3.開業税理士の年収について

これから独立開業を考えているあなたは、「開業税理士の平均年収」なんて気にしている場合ではありません。さぁ、これから起業して会社を興そうと考えているひとが、世の社長の平均年収を調べるのと同じような行為です。もちろん、ピンキリです。開業税理士でも、大きな事務所の所長は当然、余裕で億を超える年収を得ていますし、逆に1人事務所の場合は、年収300万円以下の税理士も統計上は多くいることになっています。

ただ、税理士業は労働集約的な仕事で、事務所の規模(従業員の人数)によってある程度、稼げる限界値が決まっていますので、何人くらい人を雇用すれば、だいたい事務所の売上はいくらくらいになるという目安はあります。ですので、自分がどの程度の規模を目指すかの参考に以下のデータを活用いただければと思います。

“従業員1人あたりの売上は800万円〜1,000万円”

ですので、従業員が5人だと年商4,000〜5,000万。10人だと、8,000〜1億円。30人だと、2.4〜3億円。といった具合に考えていけば大きくずれることはないと思います。ただ、その中で所長個人の所得をいくらにできるのかは、従業員の給料、広告宣伝費、事務所家賃がどの程度かかるかによっても大きく変わってきますので一概には言えません。

4.オススメ!厳選!3人の税理士の開業体験記ブログ

開業準備中!ある補助税理士の日記~いよいよ最終章~

すでに独立開業を果たされている方の過去のブログですが、試験合格から独立開業に至る過程までが事細かに記されており、とても面白いです。これから独立される方は参考になると思います。

税理士開業の秘訣!最新版【税理士の稼ぎ方】

こちらのブログはタイトル通り、主に開業税理士の稼ぎ方について書かれています。
独自の視点でいろいろと書かれているので、読んでみる価値はありだと思います。

士業の独立開業お悩み相談所

こちらの方のブログは集客ノウハウだけではなく、事務所経営に関してのお悩みごとなどがいろいろ書かれていて独立開業後のイメージがわくと思います。例えば、TKCの入会について、といった記事などがあります。

5.まとめ

さて、税理士が開業する際に知っておくべきことについて解説してきました。
この記事をすべて読んでいただければ、少しは独立開業のイメージが湧いてきたと思います。
もちろん、ワクワクして気持ちで独立開業の準備をしてほしいですが、甘くないということも必ず念頭に置いて、独立開業を楽しんでください!

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