相続で知っておきたい特別縁故者の基礎知識

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相続で知っておきたい特別縁故者の基礎知識

法定相続人がいない場合には、財産は国庫へ納められることになります。相続権がなくても、被相続人と特別に密接な関係にあった人は、特別縁故者として認められると、財産を相続することができます。特別縁故者の条件や手続き方法などについてまとめました。

1.特別縁故者になることができる条件は3種類

相続人がいない場合には、家庭裁判所への請求が認められると、被相続人と特別な関係にあった人が特別縁故者として、遺産のすべて、あるいは、一部を相続することができます。特別縁故者になれるのは、3種類の条件のいずれかに該当する人です。

1-1.被相続人と生計を同一にしていた人

内縁の妻や夫、あるいは、事実上の養子など、被相続人と同一の生計を営んでいた人です。また、叔父や叔母など相続権のない親族で、生計を同じくしていた場合も該当します。

1-2.被相続人の療養看護に務めた人

被相続人の療養のため、看護や介護にあたっていた人です。通常、看護師や介護士、ホームヘルパー、家政婦など、報酬を得ている人は除かれます。しかし、報酬の範囲を超えて、被相続人に尽くしていた場合は、特別縁故者と認められるケースもあります。

1-3.その他被相続人と特別の縁故関係があった

被相続人と生計同一であった人や療養介護に務めていた人と、同程度、特別に密接な関係があった人です。被相続人から援助を受けていた人や、親子同然といえる師弟関係にあった人などがあたり、「死んだら○○を譲る」と言われていた人も含まれます。個人に限らず、法人が特別縁故者として認められるケースもあります。

2.特別縁故者になるための手続きと流れ

被相続人が亡くなった後、家庭裁判所に相続財産管理人の選任の申し立てをします。相続財産管理人が選定されると、相続人の捜索や被相続人の債務の清算が行われます。相続財産管理人の捜索によって、相続人の不在が確定した後、3カ月以内の期間に限り、家庭裁判所に特別縁故者の申し立てと財産分与請求を行うことが可能です。特別縁故者として、財産分与請求が認められると、債務の清算により残った財産の全部、または、一部を相続できます。

3.特別縁故者にも相続税の支払い義務がある

特別縁故者は、遺言によって遺贈を受けた場合と同様に、相続税の支払い義務があります。特別縁故者は、被相続人の1親等以内の親族および配偶者以外の相続人と同じく、相続税は2割加算となります。

相続税の基礎控除額は、3,000万円に法定相続人1人あたり600万円が加算されますが、法定相続人はいないため、基礎控除額は3,000万円です。

また、内縁の妻や夫であっても、法律上の配偶者ではないため、配偶者の税額軽減を受けることはできません。10年間で2回以上相続があった場合に適用される相次相続控除や、相続人が障害者の場合に適用となる障害者控除も対象外です。

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