相続税は連帯納付!他人の相続税まで負担しないといけない!?

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相続税は、財産を相続した人全員に課せられる税金です。たとえば父親が亡くなり、自分の相続税を払い終わってほっとしていても、父親から財産を相続した母親や兄弟が相続税を払っていない場合、払い終わっている自分のもとへ督促がくる可能性があります。相続税には「連帯納付義務」というものがあるからです。
この相続税の連帯納付義務についてご紹介しましょう。

1.相続税の連帯納付義務とは?

日本の相続税は、被相続人が亡くなった場合、あらかじめ定められたルール通りに相続人に財産を相続し、相続した人は特別な理由がない限り相続税の納付義務を負う、ということになっています。

相続人は一人の場合もありますが、たいていは複数です。そして複数の場合で、相続人の誰かが相続税を滞納すると、残りの人が滞納分を支払わなければならないことになっています。これが相続税の連帯納付義務です。

相続税は申請することにより延納や物納が認められますが、連帯納付に関しては延納は認められていません。期日までに納税できない場合は、すでに自分の納税は済んでいたとしても、財産の差し押さえが行われます。

2.相続税の連帯納付義務の対象者は相続人全員

相続税の連帯納付義務は、相続をした人全員に生じるものです。一人が滞納をすれば、残りの相続人で滞納分を支払う必要がありますが、自分が相続した以上の金額を支払う必要はありません。しかし滞納に対する連帯納付は義務ですので、滞納した人と縁を切っていたとしても納付義務はついてまわります。

3.相続人全員で平等に負担する

相続人の誰か一人が相続税を滞納した場合、特約があるケースを除いて、残りの人で平等に連帯納付義務を負うことになります。お店や会社など、亡くなった人から引き継いだ事業があれば、そこから得られる利益の割合に応じた負担になります。

4.負担する額は申告期限が過ぎている場合には利子税まで含まれる

相続税は、相続があったことを知った日の翌日から10カ月以内に申告・納税することが義務付けられており、基本的に現金での納税になります。その期間内に現金で納税できそうにない場合は、延納や物納を選ぶことができます。そして相続人の誰かが滞納した相続税には、利子税4.3%が加算されて請求されます。以前は14.6%の延滞税でしたが、負担が大きいので平成23年4月以降のものから、延滞税から利子税に変更になりました。

5.連帯納付が必要なときは税務署から督促状が送られてくる

他の相続人が滞納した場合、管轄の税務署から督促状が送られてきます。連帯納付の督促が来た時点で、その相続人は相続税が払えなくなっている可能性があるのです。相続人が延納や物納を選んでいる場合は、相続から何年もたってから督促が来ることもあります。

6.連帯納付義務にも時効がある

相続税の連帯納付は相続人全員に課せられる義務ですが、時効があります。
「相続税の申告期限から5年を経過した場合」と「納税義務者が延納または納税猶予の適用を受けた場合」には、連帯納付義務が解除されるのです。

連帯納付の義務が発生するのは、「申告期限から5年以内に相続の延納の適用を受けず、相続税を払っていない人がいる」という場合に限られる、ということになります。

7.まとめ

相続税に連帯納付義務があることは、あまり知られていません。連帯納付義務は相続税の申告期限から5年間は発生し、相続税と違って連帯納付分には利子税が加算されること、延納が認められていないことなど、納税者への負担が大きくなっています。相続時には、相続税の納付には連帯責任があることを相続人全員に知らせ、納付できるよう遺産分配をすることも大切です。

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