ソフトウェアの相続税評価方法(1株当たり純資産価額)

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ソフトウェアの相続税評価方法(1株当たり純資産価額)

ソフトウェアは、その資産価値が広く認知されるようになってきたことから、繰延資産から減価償却資産へ資産区分が変更になりました。ソフトウェアの評価方法は、販売目的か自社利用目的かで異なります。今回はソフトウェアの評価方法について見ていきましょう。

1.ソフトウェアの相続税評価方法は目的に応じて変わる

ソフトウェアは、今や企業の活動においてなくてはならない存在になりました。ソフトウェアは企業に利益をもたらしますし、譲渡や賃貸も行えることから財産としての価値があるとみなされています。しかし、ソフトウェアはコンピューター上で動き、実際の形があるわけではないので、特許や商標権などと同じ「無形固定資産」という扱いです。

会計上、ソフトウェアは「自分で作ったか、外から買ってきたものか」ではなく、「作られた目的」によって扱いが変わります。なぜなら、同じ会計ソフトでも、自社の業務効率化のために自社で製作したものなら将来に亘って活躍してくれる、つまり収益を生み出してくれるものですが、不特定多数のユーザーに対し販売するものなら、時間の経過とともにソフトの価値は下がり、販売数も落ちてくるので、将来に亘って長く収益を生み出してくれるものではありません。作られた目的によって、ソフトウェアの持つ財産としての性質が異なってくるのです。

ですから、そのソフトウェアが販売目的か、自社利用目的なのかで相続税の評価方法も異なります。

1-1.販売目的ソフトウェア

販売目的のソフトウェアとは、「マスターとなる製品を作成し、それを複写して不特定多数に対し販売する目的のもの」をいいます。記録媒体にコピーして販売したり、ダウンロード形態で販売したり、販売スタイルはいろいろありますが、先ほどの条件に当てはまるものが販売目的のソフトウェアということです。
オリジナルであるマスター製品そのものは販売されることはなく、マスター製品の複写が販売されるので、マスター製品には特許権や著作権があります。

そのソフトウェアが、使用許諾契約を結んで収益を得るタイプのものなら、契約から収益や期間を特定することができるため、特許権の評価方法で行います。
広く販売することで収益を得るのが目的のソフトウェアは、時間とともに開発競争などで次々と新しいタイプのソフトウェアが登場するなどして、価値が下がり、どうしても収益が落ちて来ます。このように、収益や期間をはっきり特定できず、将来に亘って継続的に収益を生み出すのが難しいタイプのソフトウェアは、「著作権の評価方法」で行います。

なお、ソフトウェアは作られると同時に著作権が発生するので、特に手続きなどをしなくても著作権法で守られます。特許出願も可能です。

1-2.自社利用目的ソフトウェア

自社利用目的のソフトウェアとは、自社の社内業務を効率化するためだけではなく、第三者への業務処理サービスの提供も含まれています。たとえば経理業務やクラウドサービスなど、他社から業務委託されており、その業務のために利用しているソフトウェアも含まれるのです。

自社利用目的ソフトには、購入したもの、業務のために外部に発注して作ってもらったもの、自社で作製したものなどがありますが、いずれもコンピューターを起動しなければ使えないことから、コンピューターの一部という扱いになります。業務用の機械と同じです。そのため、評価方法も業務用の機械と同じく、「一般動産として評価」をします。

耐用年数は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令で5年と定められており、償却方法は定額法になります。

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