一次相続の未分割財産がある場合の二次相続の相続税申告

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一次相続の未分割財産がある場合の二次相続の相続税申告

一次相続で未分割財産があるまま、二次相続が発生してしまった場合、相続税の扱いはどうなるのでしょうか。父親と母親が相次いで亡くなったケースでは、配偶者の税額控除の特例が問題になるケースもあります。そこで、一次申告で未分割財産がある場合の二次相続の相続税申告についてまとめました。

1.一次相続の未分割財産がある場合の二次相続の相続税申告

遺産が相続税の課税対象にならない場合など、一次相続で未分割財産がある状態で、二次相続が発生するケースは少なくありません。一次相続で未分割財産がある場合には、二次相続では、一次相続で法定相続分を取得したとみなして、相続税が計算されます。

一部の財産のみが未分割の場合の未分割財産の扱いには、積上げ方式と穴埋め方式があります。積上げ方式は、分割済みの財産は考慮せずに、未分割財産を法定相続分通りに相続したとみなして、相続税を計算するやり方です。一方、穴埋め方式は、分割済みの財産を考慮して、未分割財産を按分して計算する方法をいいます。昨今では最高裁の判例に従って、穴埋め方式で計算されています。

一次相続での未分割財産の分割が決まっても、二次相続での被相続人の財産が法定相続分よりも増えた場合には、修正申告が必要です。ただし、相続税の納付額が多い場合の更正の請求はできないとされています。

2.申告期限よりも前に相続人が亡くなった場合の特例の扱い

相続税の申告期限内に相次いで親族が亡くなり、遺産分割ができていない状況では、特例の扱いが問題になります。たとえば、父親が亡くなると、母親の相続財産は配偶者の税額の軽減の特例によって、1億6,000万円、あるいは、法定相続分まで税額の軽減の特例が本来受けられます。

しかし、たとえば、父親が亡くなって2カ月後に母親が亡くなったケースでは、遺産が未分割の場合には特例が受けられません。そこで、一次相続で被相続人である配偶者が取得したものとみなす財産は、配偶者の税額の特例の適用が受けられるように、相続税の基本通達が出されています。

3.未分割財産がある場合の二次相続の遺産分割協議書

一次相続で未分割財産がある場合には、遺産分割協議書を1枚にまとめるとわかりにくいことが懸念されるため、一次相続と二次相続に分けて記入します。二次相続の被相続人は、「相続人兼被相続人 〇〇〇〇」と記載しておくとわかりやすいです。また、遺産分割協議書には相続人全員の署名と押印が必要ですが、すでに亡くなっている人に代わって、署名や押印を行うことはできません。「相続人兼被相続人 〇〇〇〇の相続人 ××××」と配偶者や子が署名して押印します。

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