相当の地代の「改定方式」と「固定方式」の違い

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相当の地代の「改定方式」と「固定方式」の違い

土地の賃貸借に関して権利金の授受が行われない場合には、借地権の認定課税が行われます。これを回避するには、土地の所有者に相当の地代を支払うことが必要です。相当の地代は、権利金と地代を包括するものとされ、その額は土地の価格の年6%と定められていますが、計算方法には改定方式と固定方式があります。

1.相当の地代とは?

建物の建築を目的として、土地を所有者から借りる場合、借地権が発生します。借地借家法によると、借地に建物がある場合、正当な理由がない限り契約を貸主側から終了させることはできません。このような制約から、借主は貸主に権利金を支払うのが一般的です。

しかし、会社の経営者所有の土地を会社に貸す場合など、権利金の支払いを行わずに貸借する場合などには、貸借契約に注意しなければなりません。借地権の認定課税という制度により、権利金相当の借地権を贈与されたものとして課税の対象となるからです。この認定課税を回避する方法が、権利金の代わりに相当の地代を支払うというもので、相当の地代とは、地価評価額の年6%とされています。

2.相当の地代の「改定方式」とは?

相当の地代の計算方法には、「改定方式」と「固定方式」の2つがあり、賃貸契約時に選択することができます。
「改定方式」は土地の価格変動に応じて、相当の地代の額を定期的に改訂していく方式です。改訂は概ね3年以下の期間で見直しを行うこととされています。改定方式を選択している場合、常に適正に相当の地代を受け取っていることになりますので、借地権価額は発生しません。ただし、地価の上昇により地代の支払いが高額になってしまうという点が欠点です。

3.相当の地代の「固定方式」とは?

賃貸借契約の際に、相当の地代を一定額とする方法が、「固定方式」です。
固定方式を選択している場合、土地の価格が上昇した場合に借主側に有利に働きます。底地に対する地代の割合が低下するため、借主側には自然発生借地権が発生します。結果的に当初にはなかった借地権価額が生じ、借地権の一部が借主側に移転することとなります。そのため、貸主側には、将来的に土地の返還を受ける場合、無償返還が認められにくくなるという点に注意が必要です。

4.「改定方式」か「固定方式」の指定は届出書にて行う

相当の地代を「改定方式」で行う場合には、賃貸借契約の際に「相当の地代の改訂方法に関する届出書」を税務署に提出する必要があります。届出書2部とともに、契約書の写し、土地の価額の計算明細や参考となる事項を記載した書類が2部ずつ必要です。提出先は、土地の所有者の所轄税務署長、もしくは国税庁調査課所管法人であれば、所轄国税局長あてとなります。なお、届け出が行われない場合には、固定方式で計算するものとしてみなされます。

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