大規模工場用地の相続税評価

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大規模工場用地の相続税評価

※2018年1月以降発生の相続について、「広大地評価」は適用できません。代わりに「地積規模の大きな宅地の評価」が新設されています。※

大規模工場用地とは、一団の工場用地で地積が5万㎡以上の土地のこと。5万㎡といえば200m×250m、東京ドームに換算すると約1.06個分なので、ほぼ同じ大きさになります。今回は大規模工場用地の評価の方法について見ていきましょう。

1.大規模工場用地とは?

1-1.大規模工場用地とは?

大規模工場用地とは、工場や研究所、物流の拠点施設などに使われている土地のことで、一団の工場用地の地積が5万㎡以上のものを指します。
一団の工場用地なので、工場や施設の敷地用面積のことだけではなく、物理的につながっている駐車場やグランド、福利厚生施設なども含みます。水路や誰でも通ることができる道路などに分断されている場合は、分断されている部分ごとが「一団の工場用地」という扱いです。

一団の工場用地は所有者ごとに評価しますので、複数の土地の所有者がいれば土地の所有者と工場の所有者の評価単位が異なることもあります。

1-2.広大地と大規模工場用地の見分け方

単に広い土地であれば広大地扱いになりますが、広大地には「大規模工場用地に該当しない」という条件があります。都市計画法第9条において工場専用地域内に指定されている土地なら、土地の用途は工場用に限定されますので、5万㎡以上あれば自動的に大規模工場用地になります。

では、工業地域や準工業地域にある広い土地はどうなるのでしょう?
このエリアでは住宅の建設も可能であるため、「周辺に大きな工場がある」「アクセスがいい」「宅地がそれほど進んでいない」などの条件を満たしている場合には大規模工場用地であるといえるでしょう。

土地の最有効使用が工場用地なら大規模工場用地、宅地化が進んできていており、戸建て用地としての需要が高まってきている地域なら広大地の可能性がある、というわけです。

なお、大工場地区にあっても5万㎡以下の地積なら、その土地は大規模工場用地にはあたりませんので、正面路線価をもとに土地の形状に応じた区画調整を行って、通常の評価方法で評価額を算出します。

2.大規模工場用地の相続税評価

大規模工場用地の評価方法は2種類。路線価が設定されている地域なら路線価方式、路線価が設定されていなければ倍率方式を採ります。路線価方式を採る場合、評価対象地が「大工場地区」にあることが条件です。

2-1.路線価による評価

路線価が設定されている場合は、正面路線価に地積をかけて評価額を算出します。路線価が設定されているかは、国税庁のサイトにある財産評価基準書中の路線価図から確認をします。

評価額=正面路線価×地積

2-2.倍率方式による評価

大規模工場用地が路線価地域内にない場合は、倍率方式によって評価額を算出します。この倍率には一覧表があり、路線価同様、国税庁のサイトにある財産評価基準書の中の評価倍率表で確認ができます。なお、評価倍率表には「一般の土地」「大規模工場用地」「ゴルフ場用地」の3種類がありますので、他の倍率表と間違わないようにしましょう。

評価額=大規模工場用地の固定資産税評価額×管轄の税務局長が定める倍率

2-3.大規模工場用地の評価の特例

大規模工場用地の地積が20万㎡以上の場合は、路線価方式または倍率方式で出した評価額の95%が評価額となります。

評価額=路線価方式または倍率方式による評価額×95%

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