リフォームは税制改正で相続税対策の効果が半減されてしまった。

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以前は相続税対策として節税効果が高かったリフォームも、国税庁がリフォーム費用の相続税評価の方法を公表したことにより、2013年11月以降は節税効果が半減してしまいました。ここでは、相続税を計算するにあたって自宅のリフォームはどのように考えればいいのかご紹介します。

1.税制改正前のリフォームを活用した相続税対策

2013年11月以前は相続税対策として、自宅のリフォームを行う手法がよく使われていました。相続財産を減らすために自宅のリフォームを行うというものです。それほど広くない自宅であっても、水回りや間取りの変更、配管工事などを行うと、リフォーム費用が1,000万円を超えることも珍しくありません。相続が発生した時に、現金があれば相続財の対象となりますが、生前にリフォームをすることで現金を減らし、相続税額を減らすというものです。

家屋を相続する場合、相続税の課税価格は固定資産税評価額で計算します。固定資産税は3年に1度評価替えされますが、リフォーム程度では家屋の評価額は変わらないことが殆どです。この場合、単純に相続財産を1,000万円減らしたことになり、相続税額を減らすことができました。

2.税制改正後のリフォームについては資産計上が必要に

2013年11月1日に国税庁が、「増改築に係る家屋の状況に応じた固定資産税評価額が付されていない家屋の評価」について質疑応答事例を公表したことにより、リフォーム費用の一部を家屋の価額に加算して相続税評価をしなければいけないことになったのです。

具体的にいうと、リフォーム部分も相続財産として評価することになり、その額は再建築価額(リフォーム費用)から償却費相当額を差し引いた価額の70%となりました。

再建築価額は、新たに建築した場合にかかる額ですがこの場合はリフォーム費用と考えて差し支えありません。償却費を差し引けますが、家屋の場合は耐用年数が長いため1年あたりの減価償却費の額はそれほど多くありません。つまり自宅をリフォームした場合、リフォーム費用の70%で相続税評価をしなければならないということです。

リフォーム費用が1,000万円かかった場合、相続税評価は700万円になるので、多少の節税効果はありますが、1,000万円のすべてが節税になるわけではないので注意が必要です。

リフォーム費用を相続税の課税価格に計上していない場合、税務調査が入ると申告漏れを指摘されることが考えられます。税務調査で修正事項を指摘されて修正申告をした場合、その税額に対して過少申告加算税が課税されます。かえって支払う税金が増えてしまうという事態を招かないように、リフォーム費用もきちんと相続税評価額に加算しておきましょう。

3.まとめ

以前は相続税対策として書籍などで紹介されることが多かった自宅のリフォームも、現在はリフォーム費用の30%が減額されるとはいえ、それほどの節税効果はありません。相続財産の申告漏れを指摘されないように、リフォーム費用もしっかりと計上しましょう。

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