株式保有特定会社の判定方法

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株式保有特定会社の判定方法

取引相場のない株式の相続税評価にあたって、株式保有特定会社は類似業種批准方式で評価するのは合理的でないと判断されるため、純資産価額方式で評価を行います。ここでは、株式保有特定会社の判定方法や株式保有特定会社の相続税評価の方法をご説明します。

1.株式保有特定会社とは?

株式保有特定会社とは、保有している株式の価額が総資産価額に対して一定以上の割合を占める会社のことです。
一般的な取引相場のない株式の相続税評価では、類似した業種の上場企業の配当金や年利益、純資産価額を参考にして評価する「類似業種批准方式」や、課税時期における純資産価額を基に評価をする「純資産価額方式」などで評価を行います。ただ、株式の保有割合が高い会社や土地の保有割合が高い会社、批准要素(1株当たり配当金、1株当たり利益、1株当たり純資産価額)のうち2要素がゼロの会社などについては、類似業種批准方式で相続税評価を行うのは合理的でないと考えられます。

そのため、株式保有特定会社と判定された場合も純資産価額方式によって相続税評価を行うことになります。

2.株式保有特定会社の判定方法

株式保有特定会社の判定は、まず課税時期の会社の資産を財産評価基本通達に従って評価し、総資産価額を算出します。さらに、株式と出資金の価額を算出して総資産価額に対する株式等の価額の割合を算出します。総資産価額に対する株式の割合を株式保有割合といいます。株式保有割合が50%以上であれば株式保有特定会社となります。

以前は財産評価基本通達による大会社は、株式保有割合が25%以上で株式保有特定会社と判定されましたが、税制改正により現在は、大会社、中会社、小会社とも50%が株式保有特定会社と判定されるラインになっています。
株式保有特定会社と判断されないためには、相続発生前に株式を売却したり、保険契約や信託契約に組み替えて資産変動を行うことが考えられます。ただし、資産変動に合理的な理由が認められず相続税対策とみなされてしまうと、その資産変動はないものとして評価されてしまうので注意が必要です。

また、株式の価額を計算する際には、その株式を発行した会社を評価会社とみなし、その会社の評価についても類似業種批准方式や純資産価額方式によって評価し、株式の合計額を算出します。

3.株式保有特定会社の相続税評価方法

株式保有特定会社は原則的には純資産価額方式で相続税評価を行います。ただし、株式を取得した者の選択により、次の「S1+S2」方式で評価をすることもできます。

S1:株式保有特定会社が保有する株式等とその株式等の受取配当金がないものとして計算した場合の同社株式の原則的評価方法による評価額

S2:株式保有特定会社が所有する株式等について、財産評価基本通達によって評価した価額

株式保有特定会社の相続税評価も、土地保有特定会社と同じように、同族株主以外の株主が取得した場合は、特例的評価方式である配当還元方式により評価することができます。

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