社宅の相続税評価は貸家建付地ではなく自用地評価になる

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社宅の相続税評価は貸家建付地ではなく自用地評価になる

会社保有の土地に従業員のための社宅を建てていた場合のその土地の相続税評価はどうなるのでしょうか?自分の土地ですが、自分は住んでいませんし、賃貸借契約をしているわけでもありません。今回はこの「社宅の敷地の評価方法」について見ていきましょう。

1.社宅の相続税評価は貸家建付地ではなく自用地評価

1-1.社宅の敷地の扱い

社宅は従業員のために会社が用意した住居のこと。従業員は使用料を払って住むことになりますが、一般的な賃貸契約の家屋とは異なる点がいくつかあります。

アパートや借家のように、人に貸すための建物を建てた場合は貸家建付地として評価を行うことになっています。

自分が建てた建物に使用料をもらいながら人を住まわせる、という点では一般的な賃貸物件と変わりませんが、社宅に住んでいるのは従業員のみという点が、一般の賃貸契約とは異なります。
また、一般的に社宅は、同じ条件でも賃貸物件よりも使用料が低く抑えられているのも、一般的な賃貸契約とは異なる点です。
これはその建物が使用料目的ではなく、従業員の福利厚生が目的になっているから。
従業員が社宅を利用できるのはその会社の従業員である間だけであり、これも一般的な賃貸物件とは異なる点です。このことから、社宅は「特殊の契約関係」にあるとされています。

従業員にとって社宅は福利厚生の一環として「従業員でいる間は社宅の利用権がある」というだけで、借地借家法にかかる借家の保護規定は適用外なのです。
ですから、社宅の土地は貸家建付地ではなく、自用地として評価を行います。

1-2.借家法の適用がある場合も

社宅は貸家建付地ではなく自用地として評価を行いますが、借家法の適用があるケースもあります。使用料の額が大きい場合は、たとえ周辺の賃貸物件の相場より使用料が低くても賃貸借とみなされ、借家法が適用されます。

自分の土地を人に貸す場合、「使用料を取る」場合は賃貸借、「取らないか、取っても収益にならないほど低い」場合は使用貸借になります。収益にもならないほど低い金額の目安は、固定資産税です。

一般的な賃貸物件でも社宅でも、部屋の使用料の他に維持管理費や修繕費など、建物の維持管理に回すためのお金を徴収されるのが通例です。
社宅の土地の評価が自用地になるか、貸家建付地になるかは、社宅の近隣の家賃相場や、社宅の運営経費などが判定の基準に使われるので重要になってきます。
つまり社宅の使用料が、周辺の賃貸物件の相場と変わりないようなら貸家建付地として評価、周辺の賃貸物件より相場が低いようなら自用地として評価する、というわけです。

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