広大地評価と都市計画道路予定地の減額規定は重複適用可能

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土地の相続税評価において、広大地と都市計画道路予定地はともに相続税評価の減額の要因となります。ここでは、対象となる土地が、広大地と土地計画道路予定地の両方に該当した場合の相続税評価の方法をご説明します。

1.広大地評価と土地計画道路予定地の減額規定は重複適用可能

1-1.相続税評価における広大地の評価

財産評価基本通達による広大地とは、「その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地」で、「都市計画法第4条第12項に規定する開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要と認められるもの」をいいます。ただし、大規模工場用地に該当するものや中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているものは除きます。

相続税評価の対象となる土地が広大地に該当する場合、評価額を減額することができます。
対象となる土地が路線価地域にある場合、下記のように広大地の路線価に広大地補正率を掛けることで減価します。

広大地評価と都市計画道路予定地の減額規定は重複適用可能

 

 

上記の場合、地積が1,000㎡なら広大地補正率は0.55、2,000㎡なら0.50となり、その分評価額を減価することができます。
対象となる土地が倍率地域にある場合は、その広大地が標準的な間口距離及び奥行距離を有する宅地であるとした場合の1㎡当たりの価額を「財産評価基本通達14(路線価)」に定める路線価として、路線価区域の計算方法に準じて計算します。

1-2.相続税評価における都市計画道路予定地の評価

都市計画道路予定地とは、都市計画法により将来道路となる予定の区域です。相続税評価の対象となる土地が都市計画道路予定地だった場合、評価額を減価することができます。

都市計画道路予定地は、将来道路用地として買収される予定の土地でもありますが、計画決定の段階では「将来」がいつになるのかはっきりと決められていないことが多くなっています。道路用地として買収されるまでの期間、ずっと「建築物を建築するにあたって知事の許可が必要」などの利用制限を受けることになります。もともと低層の戸建て住宅しか建てられない低層住居専用地域などであれば、この利用制限はそれ程の影響がありませんが、商業地域などでは影響が大きくなります。そのため、都市計画道路予定地は、地区区分と容積率、地積割合による補正率を掛けることで相続税評価を減価することができるようになっています。

例えば、ビル街地区で容積率が700%以上、地積割合が60%以上なら補正率は0.50、普通住宅地区で容積率が200%未満、地積割合が30%未満であれば補正率は0.99になります。

1-3.広大地評価と都市計画道路予定地の減額規定は重複適用可能

広大地評価と都市計画道路予定地の減価は重複して適用できます。その場合は、広大地補正率により評価した後、都市計画道路予定地の区域内宅地としての補正率を掛けることで評価します。

2.広大地に都市計画道路予定地の減額を適用する場合の計算例

対象となる土地が広大地であり、かつ都市計画道路予定地である場合の相続税評価額を具体的に見てみましょう。

<具体例>
地積:2,000㎡
路線価:300千円
地区区分:ビル街地区
容積率:700%
地積割合:60%

<計算例>
自用地評価額:300千円×2,000㎡=6億円
広大地評価額:300千円×0.50×2,000㎡=3億円
都市計画道路予定地の評価額:3億円×0.91=2,730,000,000円

上記の例では自用地評価額は6億円ですが、広大地評価と都市計画道路予定地の減額を適用することで、相続税評価額は約2.7億円となります。

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