相続税評価における「一団の雑種地」の判断基準

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相続税評価における「一団の雑種地」の判断基準

正しい土地価格を算定するには、評価単位を正しく判定することが不可欠です。原則、宅地、田などの地目の区分に応じて評価しますが、実際には様々なケースが存在します。そこで、今回は雑種地を評価する際の単位である「一団の雑種地」について解説します。「一団の雑種地」には、どのような判定基準があるのでしょうか。

1.「一団の雑種地」とは?

雑種地とは、不動産登記上で区分されている宅地、田、畑などのどの地目にも該当しない地目の土地を指します。典型的な例では、駐車場やゴルフ場、野球場などがあります。ただし、駐車場付きの店舗など、建物が主である場合は、駐車場も含めて土地全体が宅地の扱いになります。

なお、「一団の雑種地」とは、使用目的が同じ雑種地を一団として評価する一つの単位です。利用の単位である「一団の雑種地」は、物理的につながっていて、一体であるものをいいます。

従って、不特定多数が通行する道路、または河川などにより分離されている場合は、原則、一団の雑種地ではありません。分離されている各部分が一団の雑種地となります。

1-1.「一団の雑種地」の例

一団の雑種地の例として、ゴルフ練習場がわかりやすいでしょう。ゴルフ練習場は一筆の土地ですが、実際にはボールを打つ場所であるドライビングレンジ、クラブハウス、駐車場やパター練習場が一体となって、一つのゴルフ練習場を造っています。

ドライビングレンジ、駐車場、パター練習場の地目は「雑種地」、クラブハウスの地目は「宅地」です。しかし、この場合は2以上の地目が一体として使用されているので、一団としての評価が合理的です。従って、 ゴルフ練習場の中心であるドライビングレンジの地目「雑種地」を一団として土地評価を行います。

2.「一団の雑種地」に該当するかどうかの具体的な判定基準

「一団の雑種地」であるかどうかの判定方法は、同じ目的で使用されている点を土台とした上で、下記の点が条件となります。

①物理的に一体であること
すなわち、物理的につながっている状態をいいます。財産評価総則基本通達2章の大規模工場用地についての(注)にも記載されているように、不特定多数が通行する道路、または河川などにより分断されていないことが条件です。

②雑種地であり、何の目的にも利用されていない土地の場合
同じ目的で使われている雑種地ごとをそれぞれ評価しますが、いずれの目的にも供されていない雑種地についても物理的につながっていれば「一団の雑種地」として扱います。

③その他の場合
市街化調整区域以外にある都市計画区域内で市街地的形態を形成する地域で、宅地と状況が類似している雑種地2以上が隣接している場合の評価です。このようなケースでは、形状、地積、位置関係などを考慮し、一団としての評価が合理的であると認められれば、「一団の雑種地」としての評価になります。

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