香典は相続財産ではない分割対象外かつ相続税の計算対象外

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通夜や葬儀の際に、参列者の方が包む香典。亡くなった人の霊前に供えることもあり、「香典は故人本人のものなのか」「そうであれば、相続財産として扱うのか」というような疑問を持つ場合もあるでしょう。
ただでさえ揉め事になりやすい相続の問題ですから、しっかりと把握しておきたいところです。

この記事では

・香典が誰のものなのか
・どのような取り扱いをすれば良いのか

を解説し、香典についての疑問を解消します。

1.葬儀でもらう「お香典」は喪主のもので相続財産ではない

結論から言うと、香典は葬儀を執りおこなう喪主のものとされます。
民法第896条で定められる相続とは、被相続人故人が持っていた一切の権利義務を承継することです。

そのため、

・土地や建物のような不動産
・銀行の預金
・債務や債券

というような名義がはっきりしているものは当然すべてが相続財産となります。

一方で民法では、相続財産の対象とならないものも示されています。たとえば、下記のようなものがあります。

・遺骨
・受取人が定められている生命保険金や遺族年金などの給付金
・香典

このように、香典が相続財産ではないということは法律によって定義されています。

2.香典は喪主がもらうべきものなので遺産分割の対象外

香典は喪主への贈与というあつかいになります。喪主がもらうべきもので、遺産として各相続人に分割するものとはなりません。

香典の使い道を考えてみるとわかりやすくなります。
香典は故人の葬儀費用にあてられることが一般的です。

そのため、葬儀の主催者である喪主がもらうべきものとされ贈与の扱いとなっているのです。

葬儀費用にあてても香典が余った場合は、そのまま喪主のものとなります。
ただし残りも、四十九日や一回忌などの供養や法事に使われる場合がほとんどでしょう。

香典が遺産分割の対象外である理由がお分かりいただけたでしょうか。

3.香典は喪主が取得するものなので相続税の計算対象外

香典は喪主が取得し、一般的に葬儀の費用にあてられると解説してきました。
相続財産ではないという特性上、香典は相続税の計算対象にはなりません。

また、香典は贈与の扱いになりますが、贈与税もかからないと定められています。
さらに、喪主が取得したからといって所得税がかかることもありません。

香典については原則として非課税であると解釈してよいでしょう。
ただし「原則として」というのは所得税について例外があるからです。

香典は常識的な範囲であれば非課税の扱いになります。
しかし、数十万、数百万といった常識の範囲を超えた金額を「香典」として受け取った場合には、一時所得とみなされます。
金額によっては、所得税の対象として取り扱うべきです。

まとめ

葬儀の際の香典について、取り扱いを以下にまとめました。

①香典は喪主がもらうべきもの
②香典は喪主への贈与なので相続財産ではなく、遺産分割の対象にはならない
③香典は相続税の計算対象外であり、贈与税や所得税なども原則非課税

香典は、葬儀の規模や故人の人間関係によってはかなり大きな金額になります。
そのため、相続人のあいだでのトラブルも珍しくはありません。

しかし、民法において香典は相続財産とならないことが定められています。
そのため、葬儀の主催者である喪主が取得して管理すべきであると言えるでしょう。

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