自宅をリフォームした場合には70%相当額を相続税評価額に反映する必要がある

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長年住んでいる自宅をリフォームでバリアフリー化したり、二世帯住宅にリフォームしたりすることを考えている方も多いのではないでしょうか。リフォーム後に相続が発生した場合、リフォーム費用も自宅家屋の相続税評価額に反映する必要があるので注意が必要です。

1.自宅をリフォームした場合の相続税評価の具体的な計算方法

平成25年11月に、国税庁が「増改築に係る家屋の状況に応じた固定資産税評価額が付されていない家屋の評価」を公表したことによって、リフォーム費用も家屋の相続税評価額に反映させなければいけないことになったので注意が必要です。

家屋の相続税評価額は、固定資産税評価額で評価されます。3年に1度評価替えがありますが、多少のリフォームでは評価替えの対象になることは少ないのです。そのため、相続が発生した場合でも、リフォーム費用については意外と盲点になるかもしれません。

固定資産税評価額に反映されていないリフォーム費用は、その家屋と類似した付近の家屋の固定資産税評価額を基として、その付近の家屋との構造、経過年数、用途等の差を考慮して評定した価額で算出します。

ただし、近隣に似たような家屋がないことも多いので、その場合は「再建築価額から課税時期までの間における償却費相当額を控除した価額の100分の70に相当する金額」で計算することとなります。

リフォーム費用の相続税評価額=(再建築価額-償却費相当額)×70%

再建築価額とはその建物を新しく建てる場合の費用のことですが、実務的にはリフォーム費用とイコールと考えて差し支えありません。建物は経年とともに減耗するため減価償却資産に該当しますが、耐用年数が何十年となるため、1年で償却できる額はわずかです。例えば、1,500万円のリフォーム費用がかかった場合、その70%の1,050万円程度が相続税評価額に加算する額となります。

償却費相当額については、再建築価額から当該価額に0.1を乗じて計算した金額を控除した価額に、その家屋の耐用年数のうちに占める経過年数の割合を乗じて計算することとなります。

なお、経過年数とは、増改築等の時から課税時期までの期間に相当する年数であり、その期間に1年未満の端数があるときは、その端数は、1年とします。

以前はリフォーム費用を相続税評価額に加算しなくても見逃されることもありましたが、国税庁がリフォーム費用について評価の方法を明示したということで、加算を忘れてしまった場合、税務調査によって指摘を受けることも十分あり得ます。相続税の修正申告をすることになりますが、加算された税額に対して加算税が課せられてしまいますので注意が必要です。

2.まとめ

水回りや配管、間取りなどを大規模にリフォームした場合、1,000万円を超える費用がかかることも考えられます。また、最近では二世帯住宅にリフォームして子供との同居を考える人も増えています。

それなりのリフォーム費用がかかった場合、現金が減って相続税の節税になりそうですが、リフォーム費用も家屋の相続税評価額に反映させる必要があるので節税できる額はそれ程多くありません。リフォーム費用を相続税評価額に反映するのを忘れると、税務調査で指摘を受ける可能性が高くなりますので注意しましょう。

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